年代不詳
十二単と呼ばれているが、実際には12枚着用せず、白小袖、打袴の上に単、五衣、打衣、表着、唐衣、裳を着装することよって構成される。十二単の特徴は、襟、袖口、裾に見られる襲色目(かさねのいろめ)である。襲色目は袿を5枚重ねた五つ衣の配色によって決まる。これは季節によって配色が微妙に異なり、平安時代の貴族社会では女性の教養やセンスを示す重要性をもっていた。
この作品は杉野女子大学和裁研究室が十二単の構成や着装方法を調べる研究の一環として制作したものである。寸法は、現存する資料のそれぞれの寸法の平均値を求め、そこから算出している。また、お茶の水女子大学所蔵の古代服標本1/2大を参考に制作された。